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2009年 05月 20日

ウィーンに到着

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12:25 チェスキー・クルムロフ駅から列車に乗る。
線路が工事中のため、途中乗客全員でバスに乗り換えてチェスケー・ブディヨヴィツェ駅へ。
そこからも工事の影響で何度もバスに乗り換え、結局ウィーンに着くまでに全部で6回も乗り換えをしなければならなかった。
本当は3回の乗り換えで済んだはずだったのに・・・。
重いトランクを持っての乗り換えは本当に大変。プラットホームを移動するのにも階段を下りたり上ったり。
列車に乗り込むのも重いトランクをいちいち持ちあげなければならない。
こんなことならバックパックで来ればよかった。
そんなわけで、チェコからオーストリアの国境は一車両しかない小さな列車でまたいだ。


18:00 Wien Mitte(ウィーン・ミッテ)駅到着。

ここからタクシーで今夜泊まるペンションへ。
ウィーンには、ウィーン1区の旧市街を周囲約4kmにわたって取り囲んでいる「リンク」と呼ばれる環状道路があり、
その上を赤い路面電車が走っている。このリンクの内側に今回の旅の目的である素敵なカフェが集まっているのだ。
今回のペンションは、リンク内の中心に位置するシュテファン寺院の近くにあるとても便利の良い所にある。
カフェめぐりには最適の場所だ。
何と言っても、ウィーンのカフェめぐりの中で一番のお目当てのカフェであるデーメルへ歩いてすぐ行ける距離にあるのだ。
2階にあるレセプションでチェックインを済ませたら、中庭を見下ろしながら白いドアをあけて部屋の中に入る。
あわいピンク色の壁紙と壁紙に合わせた赤いソファー、そして天井に吊るされた大きなシャンデリア。
お値段は少し高めだけれど、それに匹敵するすばらしい内装だ。やっぱりちょっと高くてもこちらに決めてよかった。
それにしても今日の移動は本当に疲れた。
がんばった自分へのご褒美に今日は少しだけ贅沢なディナーにしたい。



晩御飯は「Café Central(カフェ・ツェントラル)」で。

「ツェントラル」では夕方5時~10時までピアノの生演奏が行われている。
私が店内に入ったときにはちょうどピアノの音が店内に響き渡っていた。
こうやってカフェで気軽に音楽が楽しめるのも音楽の都ウィーンらしい。
正面では、椅子に座り手を机の上にちょこんと乗せた小柄なおじさんが出迎えてくれる。
まわりが少し暗くなる頃だったので一瞬本物のおじさんかと思ってしまったが、これは人形。
このカフェの常連だったウィーンの作家、ペーター・アルテンベルクだそう。すぐにウエイターがかけつけ席まで案内してくれた。

ピアノの演奏を誰よりも楽しみたいと迷わずピアノの近くの席につくと、ウィーンの定番料理
ビーフシチューに目玉焼きののったフィアカーグーラッシュを注文した。
ピアノのメロディーが響き渡る店内では、パソコンを開けて何やらパチパチ仕事をする人、おしゃべりに夢中の人、
コンサートの帰りなのかきれいな色のドレスを着て上品にディナーを食べる人など、カフェでの時間を皆それぞれに過ごしている。
心地良いピアノのメロディーが今日の疲れを一気に吹き飛ばしていった。なんて贅沢なひと時何だろう。
ここまで苦労して、やっとの思いでウィーンにたどり着けたことを祝福してくれているようだった。

恥ずかしながら題名は分からないが、一度はどこかで聞いたことのあるクラシックのピアノのメロディー。
少し懐かしい気持ちと幸せな気持ちの間をふわふわしていた。
突然「Happy Birthday」のメロディーに変わった。
ピアニストのおじさんがウィンクをしながら私のとなりに座っている人を見ている。きっと今日はあの人の誕生日。
なんてイキなはからいなのだろう、ウィーンに来てまだ数時間しか経っていないのに
どんどんこの町の、そしてカフェの魅力に取りつかれていく。

ずっとこのピアノのメロディーに包まれていたらだんだん眠たくなってきた。
いっそのことここへベッドを持ってきてピアノのメロディーを子守唄に眠りにつきたいほど。
明日のことを考えて早めにペンションに帰ると、すぐに眠りについた。



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by sucrecuit | 2009-05-20 11:13 | ウィーンとプラハの旅


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