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2013年 05月 03日

壬生大念佛狂言 「炮烙割」

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自分の炮烙は今割られたのかしらと、ドキドキしながら見守る「炮烙割」。


2月の節分の日は、壬生寺で素焼きの炮烙を買い、そこに家族の年齢や性別を書いて奉納します。
この炮烙が、春の大念佛狂言の「炮烙割」という演目の中で、舞台から勢いよくガッシャーンと割られ、
奉納者は厄除開運が得られるといわれています。
かねと太鼓の「カンデンデン」と響く音から、「壬生さんのカンデンデン」と呼ばれている壬生大念佛狂言は、
清涼寺と千本えんま堂の狂言と共に京都三大狂言のひとつであり、節分の日と、春と秋に公開されます。
鎌倉時代に、円覚上人が群衆を前にして、最もわかりやすい方法で仏の教えを説こうとして、
かねや太鼓、笛に合わせて一切セリフを用いず、身振り手振りの無言劇を考えたのが、壬生大念佛狂言のはじまりです。
近世に入ると、庶民大衆の娯楽としても発展し、能や物語の影響を受けて曲目も変わっていきました。
代表的な演目の中に「土蜘蛛」があり、土蜘蛛が演目中、客席に向かって勢いよく白い糸を放つと、
「わー」という歓声があがって、前方の席の人たちが、立ち上がってこの糸を取り合います。
土蜘蛛の糸は、持っていると厄除けになるといい、またその糸の芯は、財布に入れておくとお金がたまるといわれています。










by sucrecuit | 2013-05-03 19:57 | 京都に暮らす


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