人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2014年 03月 28日

節分祭 ―須賀神社―

節分祭 ―須賀神社―_c0127227_11521345.jpg




「ちょっとすみません、その懸想文下さいな。」


2月3日の節分の日は冬と春の分かれ目に生じる邪気を祓うため、各神社で節分祭が開かれます。
特に吉田山のふもとにある吉田神社で行われる節分祭は京都で一番大きな規模で行われ、
節分前日の午後六時からの追儺式は、鬼やらいといわれ平安時代初期にはじまった宮中行事がもとだそうです。
壬生寺の節分祭も有名。
各神社で行われる節分祭の中で私が一番好きなのは、普段は住宅街にひっそりと佇む小さな神社なのに
節分の日になると毎年恋する乙女たちがいそいそとやってくる、須賀神社の節分祭。
乙女たちのお目当ては「懸想文」という恋文。
節分祭の日は、烏帽子をかぶり水干姿で顔を隠した懸想文売りが境内に現れ、懸想文を売り歩きます。
顔を隠しているのは、まだ字の書ける人が少なかった時代に字の書けない人のために
恋文の代筆を行っていたのが、御所に仕えるお金のない公家さんたちだったから。
この恋文の代筆でおこずかいを稼いでいたお公家さんが、身元を隠すために顔を隠していたのだそうです。
この懸想文を箪笥の中に入れておくと服が増え、鏡台の中に入れておくと美人になり、良縁も得られるといわれています。







by sucrecuit | 2014-03-28 08:53 | KYOTO/ 京都に暮らす


<< 祇園白川 桜      雪化粧の金閣寺 >>