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2007年 09月 20日

MamguマンギーとGrandpaグランパが暮らす Wales ウェールズへ。

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ロンドンのヴィクトリアコーチステーションから長距離バスで約3時間半。
人々で賑わうロンドンから少し離れると、目の前は風に揺れる木や草の緑色でいっぱいになる。
すれ違う人々の会話に耳を傾けると、聞きなれた英語とは全く違う英語が聞こえてきた。
彼らの話す言葉はウェールズ語だ。ウェールズの人たちは歌うように会話をする。
何かうれしいことでもあったのかな、そんな風に感じてしまう。

イギリスで有名な歌の多くがここウェールズから来ているのも彼らが毎日歌うように言葉を放つからなのだと誰かが言っていた。
ウェールズにあるマンギーとグランパの家に着いたのは午後3時をまわったところだった。
あわいピンク色の壁と茶色の屋根がcuteに合わさって、小さなベンチの置かれた庭がそのかわいさを引き立てていた。
マンギーとグランパ2人が暮らすこじんまりとして心地の良い家。
ここで3日間お世話になることにした。


「そろそろ晩御飯にしましょうか。」
マンギーがそう言って晩御飯の準備をしてくれたのはまだ3時半をまわったころ。
行きのバスの中でお昼ごはんを食べたばかりだったけど、マンギーの作る料理があまりにおいしくて
一皿全部きれいに食べ終えた。
「またリスが下りてきたよ、マンギー。」グランパが困った顔をしながら窓の外を見た。
鳥用の木の箱の中に入って一生懸命鳥のエサを食べるリスの姿が目に入った。
野生のリスを目の前に、私はおもわず声をあげてしまった。



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晩御飯を食べた後は家のまわりを散歩することにした。
日が暮れると寒くなるからと、マンギーが厚手のジャケットとマフラーを用意してくれた。
まだ9月だというのにウェールズでは冬の始まりを告げる風の匂いがした。
イギリスの田舎町らしいこじんまりとしたかわいい家がぽつん、ぽつんと緑色の中に現れる。

自分のまわりに広がる自然を目にしながら、何気なく吸い込んでいるこの空気が今までと違うことに気がつき軽く深呼吸をしてみた。
空気をこんなにおいしいと感じたのは何年振りだろう。
ひんやりとした冷たい空気が一気に体の中に入ってきて、体中が洗われたような気分になった。
大都会のロンドンでの生活に少し疲れを覚えていた私は自然に感謝するという気持ちを学んだ。

私の姿を見て白い馬がゆっくりこちらへ近づいてきた。
人が通ることが少ないから私の姿を見てうれしくなったのだろうか。
毛並みのそろった真っ白な体は、堂々としていてとてもたくましく思えた。
向こうで待っているもう1頭のところに戻ったり、またこちらに寄って来たり
落ち着きのない態度が何だか面白くて、愛らしい。
どこまでも続く田舎町を歩いて行く、ただそれだけのことなのに私はいつのまにかこの場所に夢中になっていた。

次の日の朝、雨が屋根にぽつぽつと落ちる音で目が覚めた。
今日は朝からあいにくの雨。
ウェールズは雨が降ったり止んだりの天気が多い。
だからウェールズの人々は歌うことを覚え、それが今でも彼らの言葉の中で受け継がれているのだという。
朝は家の中でスコーンと紅茶をいただき、マンギーの若いころの話を聞かせてもらうことにした。




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by sucrecuit | 2007-09-20 17:08 | ウェールズと近郊の町


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